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学校健診で視力が低下していると言われたら

[2019.03.29]

[最終更新日:2025.04.02]

著者

上江田信彦

医学博士

日本眼科学会認定 眼科専門医

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新学期になると、小学校や中学校では視力検査が行われます。


この記事は、視力検査の目的や結果の見方、そして「視力が悪い」と言われたときにどうすればいいのかをわかりやすくご説明します。

目次

視力検査の目的

視力検査の結果の見方

視力が悪いといわれたら

 

どうして学校で視力検査をするの?

視力検査の目的は、「お子さんの目がちゃんと見えていて、学校生活に困っていないかどうか」をチェックすることです。

人は見たり読んだりすることで、たくさんの情報を得ています。実はその約90%が“目”から入る情報だと言われています。

視力が落ちると、

  • 黒板の文字が見づらい
  • スポーツでボールが見えにくい
    など、学校生活で困ることが増えてしまいます。

だからこそ、快適に学んだり遊んだりするには「よく見える目」がとても大切なのです。

 

視力検査の結果の見方

A(1.0以上) 一番後ろの席でも黒板がはっきり見えます。心配ありません。


B(0.70.9)黒板は大体見えています。普段の学校生活に大きな問題はないですが、少し視力が下がっているので、念のため眼科で検査しておくと安心です。


C(0.30.6)後ろの方の席では黒板の文字が見えづらいです。

後ろの席からだと黒板の文字が見えづらくなってきます。学校生活に不便が出る可能性があります。近視や他の目の病気がないか調べるため、眼科を受診しましょう


D(0.2以下)前の席でも黒板が見えにくい状態です。学校生活に支障が出てしまうため、

できるだけ早く眼科に行ってください

 

「視力が下がっています」と言われたら?

学校で「視力が落ちている」と言われたら、必ず眼科でしっかり検査を受けましょう。
多くの場合は「近視(きんし)」が原因です。近視が進んでいる場合は、メガネが必要になることもあります。
「そのうち自然によくなるのでは?」と考える方もいらっしゃいますが、子どもの近視は自然に治ることはほとんどありません。目の形が変わってしまうことで起こるため、放っておくと進行してしまう可能性があります。
また、 「スマホやゲームの時間を減らす」といった対策も言われますが、これだけで視力がよくなるとは言い切れません。悪化を防ぐ可能性はありますが、視力を元に戻すものではありません。


さらに、「近視」以外にも「弱視(じゃくし)」などの病気がかくれていることもあるため、自己判断せずに専門の眼科で診てもらうことが大切です。

 

まとめ

お子さんの視力が悪くなると、学校生活だけでなく、家庭での生活や遊びにも支障が出てしまいます。

学校から「視力が下がっています」と言われたときは、ぜひ一度眼科を受診してください。早めの対応が、お子さんの未来の「よく見える目」を守ることにつながります。

 

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