学校健診で視力が低下していると言われたら|上江田眼科医院(八尾市)
著者
理事長 上江田信彦
医学博士 日本眼科学会認定 眼科専門医
新学期になると、小学校や中学校では視力検査が行われます。
この記事は、視力検査の目的や結果の見方、そして「視力が悪い」と言われたときにどうすればいいのかをわかりやすくご説明します。
どうして学校で視力検査をするの?
視力検査の目的は、「お子様が学校生活をスムーズに送れるのか」を確認することです。
学習情報の多くは目から入ります。「黒板の文字が見えづらい」「ボールの距離感がつかみにくい」といった状態は、お子様の自信や集中力にも影響します。早期に変化に気づいてあげることが大切です。
視力検査の結果の見方
学校の検査結果は、以下の目安で判定されています。
A(1.0以上)
後ろの席でも黒板がはっきり見えます。通常は問題ありません。
B(0.7〜0.9)
日常生活に大きな支障はありませんが、やや低下しています。念のため眼科受診を検討してください。
C(0.3〜0.6)
後方の席では見えにくい状態です。受診をおすすめします。
D(0.2以下)
前方の席でも見えにくい可能性があります。早めに受診してください。
「視力が下がっています」と言われたら?
「そのうち自然に治るかも」と思われるかもしれませんが、お子様の近視は、目の形そのものが変化して起こるため、自然に治ることはほとんどありません。
また、単なる近視ではなく、「弱視(じゃくし)」などの専門的な治療が必要な病気が隠れている可能性もあります。スマホやゲームを控えるだけでは根本的な解決にならないため、自己判断せず、必ず眼科で診察を受けてください。
眼科での検査の流れ
受診当日は、以下のような流れで詳しく調べます。
- 屈折検査: 近視や乱視の強さを機械で測ります。
- 裸眼視力の測定: メガネなしでどこまで見えるかを測ります。
- 矯正視力の測定: レンズを使って、ピントを正しく合わせた時の視力を測ります。
【ここがポイント】
矯正視力が「1.0」までしっかり出るかどうかが非常に重要です。もしレンズを使っても1.0に届かない場合は、さらに詳しく原因を調べる必要があります。
メガネが必要になるケース
以下の場合には、メガネが必要になることがあります。
- 両眼で見た時の裸眼視力が0.7未満で、学校生活に支障がある
- 矯正視力が良好で、メガネで視力改善が見込める
メガネの度数をどう決めるか(当院の考え方)
メガネを処方する際、当院では特に「お子様が無理なく使い続けられること」を重視しています。
一般的には、近視を完全になくす「完全矯正」が理想とされています。しかし、私は必ずしも全員にそれを当てはめる必要はなく、場合によっては少し弱めの度数でもかまわないと考えています。
実際にお子様にレンズを試していただき、「きつくないか」「頭が痛くならないか」を確認しながら最適な度数を決定します。せっかく作ったメガネを使っていただくことが、何より大切だからです。
よくある不安にお答えします
「メガネをかけるとかわいそう?」
見えないまま学校生活を送る方が、お子様にとっては大きな負担になります。席を前にする対応も、高学年になると近視の子が増えるため、限界があります。
「メガネをかけると目が悪くなる?」
メガネのせいで近視がすすむわけではありません。近視は体の成長とともにすすみやすい性質があるため、適切なタイミングで使い始めることが大切です。
「コンタクトレンズは?」
便利ですが、結膜炎などのトラブル時には使用できません。必ずベースとなるメガネを一本持っておく必要があります。
まとめ
学校の視力検査は「生活に支障がないか」のチェック
B・C・D判定は受診推奨
視力低下の多くは近視だが、他の病気の可能性もある
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※当院は大阪府八尾市にある眼科クリニックです。遠隔地にお住まいの方はまずお近くの医療機関にご相談ください。
