学校健診で視力が低下していると言われたら
[最終更新日:2022.05.18]
著者
上江田信彦
医学博士
日本眼科学会認定 眼科専門医
新学期には小中学校で視力検査が行われます。
今回は学校で視力検査をする目的、視力検査の結果の見方、視力が悪いと言われた場合にどうすれば良いかを説明します。
目次
視力検査の目的
学校で視力検査する目的は、視力が低いために学校生活を送る上で困るようなことがないかどうかを調べるためです。
人間は情報の90%を目から得ています。
このため、視力が悪いと情報を得ることがむずかしくなります。
たとえば視力が悪いと 授業中に黒板を見る時や、スポーツをする時などに不自由を感じることが多くなるでしょう。
快適な学校生活には良好な視力が必要です。
視力検査の結果の見方
A(1.0以上) 一番後ろの席からでも、黒板の字はよく見えています。
B(0.7 0.9)後ろの方の席でも黒板の文字はほとんど読めます。
学校生活を送るのに不自由はないでしょう。
しかし軽度の視力低下がありますので、近視などの病気の有無を調べるために眼科受診をおすすめします。
C(0.3 0.6)後ろの方の席では黒板の文字が見えづらいです。
学校生活を送る上で不自由がある可能性があります。
また、近視以外の目の病気にかかっている可能性があるので、眼科受診が必要です。
D(0.2以下)前の方の席でも黒板の文字が見えづらいです。
学校生活を送る上で支障を来しますので、早急に眼科を受診する必要があります。
視力が悪いといわれたら
視力が悪かったら眼科を受診しましょう。
視力低下の多くは近視です。
近視のお子さんには眼科で眼鏡を合わせる必要がある場合があります。
また視力低下には近視以外にも弱視など眼科の治療が必要な病気がある事もあります。
視力が悪いと学校生活だけでなく、ふだんの生活でも不便になります。
学校で視力が悪いと言われたら眼科を受診することをお勧めします。
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