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原発開放隅角緑内障と正常眼圧緑内障について

[2019.03.20]

[最終更新日:2020.10.20]

著者

上江田信彦

医学博士

日本眼科学会認定 眼科専門医

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原発開放隅角緑内障とは検査をしても眼圧が上がる原因が見当たらない緑内障です。このうち、眼圧が正常範囲内(10〜21mmHg)のものを正常眼圧緑内障と呼びます。緑内障の中でも最も患者さんが多いのが正常眼圧緑内障です。

原発開放隅角緑内障は何年もかけてゆっくり進行します。原発開放隅角緑内障では目から脳へものを見たことを伝える神経である視神経がいたんできます(緑内障性視神経障害)。視神経がいたむと、視神経が眼球からでるところである視神経乳頭がへこんできます。これを視神経乳頭陥凹と呼んでいます。
さらに進行しますと視野の一部で光を感じる力が衰えてきます(緑内障性視野障害)。緑内障性視野障害が悪化すると光を感じる力が衰えた部分が徐々に広がってきます。緑内障性視野障害は末期になるまで自分で気がつくことはほとんどありません。

検査

治療を始める前に眼圧を検査し、眼底検査・OCTで視神経がどれだけいたんでいるかを観察します。視神経がいたんでいたら視野検査で緑内障性視野障害の程度と進行速度を評価します。

治療

原発開放隅角緑内障の治療は眼圧をさげることです。治療前の眼圧から20〜30%さげることにより緑内障性視神経障害の悪化を予防することが出来ます。正常眼圧緑内障でも、眼圧をさげることは有効です。原発開放隅角緑内障の治療には点眼剤、レーザー治療、手術があります。

 

生活上の注意点

原発開放隅角緑内障の場合、普段の生活で特に気をつけることはありません。病気を気にしすぎるとよくありませんので、生活に趣味や運動などを上手に取り入れましょう。

 

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