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眼圧が高くても治療を始めない場合があります。

[2019.07.04]

眼圧が高くても眼底検査や視野検査で明らかな異常がないときには治療を始めないほうがよい場合があります。

眼圧が高いと緑内障になるということは一般にもよく知られています。しかし健診などで眼圧が高いので眼科を受診したのに、「眼圧は高いですがしばらく様子を見ましょう。」と言われることもあります。そんなとき「眼圧が高いのに治療をしなければ緑内障で失明してしまうのでは。」と不安になるのも無理はありません。眼圧が正常より高くて眼底検査や視野検査で明らかな異常がないものを「高眼圧症」と呼びます。高眼圧症では眼圧により対応が違ってきます。

眼圧が24 mmHg以上の場合

眼圧が24 mmHg以上の場合は治療を始める意義があります。眼圧が24 mmHg以上のほうを5年間観察したところ、治療をしないと9.5%の人が緑内障になるが、眼圧を20%下げると緑内障になるのは4.5%であったという研究結果があるからす。

眼圧が24 mmHg未満の場合

眼圧が24 mmHg未満の場合は緑内障の発生率や、眼圧を下げることによる予防効果は今のところ不明です。ですから、眼底や視野に異常がでるまでは積極的に治療することはあまりありません。それは治療には経済的な負担や薬の副作用といったデメリットがあるからです。

経済的な負担

緑内障の治療は眼圧を下げるための目薬を何年も続ける必要があります。ですので目薬にかかる費用はかなり高額になります。たとえば緑内障の治療によく使われるキサラタンという目薬は1本1514円です。これを1ヶ月に2本使うと、1年間では36342円かかります。健康保険の自己負担率が3割のほうですと自己負担金として10903円支払うことになります。

薬の副作用

また、どのような薬にもいえることですが、眼圧を下げる薬にも副作用の可能性があります。このように眼圧が24 mmHg未満の場合は治療によるデメリットがあるのに治療効果が不明ですので治療は推奨されていません。しかし緑内障になりやすい条件がある場合は治療を始める場合があります。

あえて治療を行う場合

緑内障になりやすい条件には、角膜が薄い、高齢である、親族に緑内障のほうがいる、2型糖尿病がある、拡張期・収縮期血圧が低い、などがあります。これらの条件に当てはまる高眼圧症のほうは眼圧が24 mmHg未満であっても治療を始める場合があります。

まとめ

眼圧が正常より高くても24 mmHg未満で、眼底や視野は正常で、緑内障になりやすい条件がない場合は特に治療をせずに様子を見ることが多いです。緑内障になりやすい条件をどのように考えるのかは医師により意見が分かれるところです。また患者さんの事情も考慮しなければいけません。ですのでわかりにくい点があるときには主治医の先生と十分に話し合うことをおすすめします。

 

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